腎臓内科
診療内容・特色
当院に平成25年度より腎臓内科が開設され、現在スタッフ3名(腎臓専門医、透析専門医)体制で診療に当たっております。
当医療圏における基幹病院に腎臓内科専門医が常勤する初の総合病院となり、これまで遠方まで足を運んで治療をお受けになっておられた方々の診療を地元で受けられるようになりました。
慢性腎臓病(Chronic Kidney Disease:CKD)という、自覚症状の無い“隠れ腎臓病”の早期発見、早期治療や、膠原病などの難病に基づく腎疾患、ネフローゼ症候群などの専門性の高い疾患の診断、治療まで、当院で対応が可能となりました。腎疾患においては現有のスタッフのマンパワーで幅広く対応できる様、体制を整えております。また、大学病院との連携も強く、疾患の経過などによってはそちらの協力を仰ぐことも容易となっております。
腎疾患(CKDなど)は透析療法を必要とする直前まで自覚症状はなく、しかも自覚症状が出てからでは透析療法の回避は困難な疾患です。しかし早期に治療介入することで腎臓の寿命を延ばせる方法があります。これまで検尿の異常を指摘されたが放置されている場合、以前に腎臓の機能が悪いと指摘されたことがあるような場合はお気軽にご相談下さい。
また、当院では両側の腎臓にのう胞が3~5個以上存在する常染色体優性多発性のう胞腎(ADPKD)の診断と、広島中央医療圏で唯一治療を行っております。健診や人間ドックなどの画像診断でのう胞を指摘された方や、ご家族の中にADPKDの患者さんがおられる方(2分の1の確率で遺伝する、最も頻度の高い遺伝性腎疾患です)などまずはお気軽にご相談ください。
※常染色体優性多発性のう胞腎(ADPKD)とは? → 解説へ(PDF)
急性期病院の性格上、治療が長引き長期療養となる場合には転院など、近隣の先生方のご協力を仰ぎながら診療をして参ります。腎臓につき気にかかることがあれば、かかりつけの先生方と相談され、精査を勧められた際には当科を受診下さい。
かかりつけの先生方より紹介頂きました場合、疾患の内容によっては治療目的達成後には、紹介元の先生方に再度相談の上、そちらで処方等を受けつつ、当科に数ヶ月ごとに受診下さるような併診対応を考慮する場合も御座います。
診療対象の疾患
検尿異常(蛋白尿、尿潜血)、各種腎炎(IgA腎症など)、ネフローゼ症候群、糖尿病性腎症、慢性腎不全、膠原病などによる腎疾患、高血圧症、維持透析患者の合併症など
常染色体優性多発性のう胞腎(ADPKD)
臨床統計
2023年度 | |
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腎生検 | 36件 |
シャントPTA | 83件 |
シャント作成術 | 57件 |
腹膜透析導入 | 3件 |
診療内容
腎生検による組織診断、ステロイド治療による腎疾患治療、末期腎不全進展予防のための教育入院、透析期腎不全の透析導入と維持・管理、糖尿病性腎症治療、全身管理による降圧コントロールなど多岐に亘ります。
医師紹介
医長 入福 泰介(いりふく たいすけ)
- 医学博士
- 日本内科学会総合内科専門医
- 日本腎臓学会専門医・指導医
- 日本透析医学会専門医・指導医
平成20年卒
平成29年4月より当センター勤務
医師 小田 華(おだ はな)
平成31年卒
令和5年4月より当センター勤務
レジデント 柏戸 滋晴(かしわど しげはる)
令和2年卒
令和6年4月より当センター勤務