平成27年度 東広島医療センター 病院指標このページを印刷する - 平成27年度 東広島医療センター 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位3位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞のICD10別患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位3位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード

年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 797 208 324 443 563 717 1621 1944 1121 224
【解説】
平成27年度に一般病棟を退院した患者を対象としています。(年齢は、一般病棟に入院した時点のものを使用しています。)
当院は地域医療支援病院であり、質の高い医療を幅広い年齢層の患者さんに提供しております。
当院の退院患者を年齢階級別にみると60歳~89歳の患者割合が全体の約6割を占めています。また0歳~9歳も突出していますが、これは当院が、地域周産期母子医療センターの機能も備えているため二次医療圏における新生児および小児医療に力を入れていることが起因していると考えられます。

(注)すべての指標は、厚生労働省通知の集計条件に従って集計しており、DPC包括請求制度の対象外の患者さん(24時間以内に死亡された患者さんや、新規保険適用の薬剤を使用したり、労災・自費での入院となった患者さんなど)は集計対象外となっております。従って、実際の診療実績とは差がある場合もあります。

診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位3位まで)ファイルをダウンロード

内分泌・糖尿病内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
100070xxxxxxxx 2型糖尿病の治療 70 14.50 15.35 0.00% 61.37  
110310xx99xxxx 腎臓または尿路の感染症の治療 - - - - -  
100060xxxxxxxx 1型糖尿病の治療 - - - - -  
【解説】
内分泌・糖尿病内科では、糖尿病や甲状腺疾患、副腎疾患、下垂体疾患といった内分泌・代謝疾患の診療を行っています。
特に糖尿病の診療には力を入れており、血糖値のコントロールを行うだけではなく、糖尿病についての患者教育を行っています。糖尿病教育には糖尿病教室と教育入院があり、医師や栄養士・薬剤師などによる各専門性を生かした講義や実技指導、糖尿病食の体験など、地域の糖尿病診療における中核病院として積極的に取り組んでいます。
その他、糖尿病合併症の管理、高血圧・脂質異常症といった周辺疾患の管理を含めた包括的な糖尿病診療を行っております。

(注)本集計では、実績がある場合でも患者数が10人未満の場合は、DPCコードや名称は記載しておりますが、数値部分はすべて”-”(ハイフン)を記載しております。
腎臓内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110280xx991x0x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全の精査・治療にて腎生検を行ったもの 41 5.63 7.47 0.00% 39.29  
110280xx99000x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全の治療 24 9.83 13.64 8.33% 50.50  
110280xx02x10x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全の治療にてシャント設置等を行い人工透析を行ったもの 14 33.29 33.71 28.57% 70.86  
【解説】
学校健診、会社健診、人間ドックなどで指摘を受けた尿検査異常(尿蛋白、尿潜血)については、慢性腎臓病の早期症状であることが多く、これの精査は腎生検を行うことで確定します。当地には近隣に大学が存在し、若年の症例を含め多数の腎炎を疑われる症例が当科に紹介され、外来での精査を踏まえて腎生検による精査を受ける目的で入院してきます。当地での腎生検件数は、広島市内における大規模な総合病院での件数と比較しても遜色なく、多数の腎生検症例の中には先天性遺伝性疾患などの希少疾患も散見され、これらを確定診断しています。
また、近隣の医療機関より、急性・慢性を問わず、高度の腎不全患者さんが当科に紹介され、保存期腎不全として透析を回避するべく食事療法、教育入院や薬物療法などを重点的に受けている症例や、バスキュラーアクセス、ペリトネアル・アクセスの手術を受け、透析を導入される患者さんなど多数の患者さんを加療しています。
特に透析導入患者さんは年間40~50人と当科開設以前の約3倍に増加しており、基幹病院としての役割を担っています。近隣の透析施設の維持透析患者さんの急変時、周術期など、最も管理が難渋する重症患者さんの受け入れも行っており、他施設を以て代えがたい重責も担っています。
神経内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060x099030x 脳梗塞(JCS10未満) に対するエダラボンを使用した治療 42 22.52 18.08 40.48% 70.83  
010060x099000x 脳梗塞(JCS10未満)の治療 21 17.43 15.80 23.81% 72.38  
010230xx99x00x てんかんの治療 14 5.14 7.03 0.00% 54.36  
【解説】
神経内科では、脳梗塞、てんかん重積、髄膜炎・脳炎といった緊急性の高い救急疾患から、免疫性神経疾患(ギラン・バレー症候群、重症筋無力症、多発性硬化症など)、神経変性疾患(アルツハイマー病、パーキンソン病、脊髄小脳変性症、筋萎縮性側索硬化症など)、筋疾患(皮膚筋炎、多発筋炎など)まで幅広く対応できるよう体制を整えております。
当科の入院診療では、脳梗塞の緊急入院が最多です。超急性期のtPA静注療法、急性期の抗血栓療法、早期からのリハビリテーション介入、精査に基づいた再発予防方針の検討、薬剤指導や栄養指導、神経症状や患者さん・家族の希望に基づいた退院支援と、それぞれの患者さんに応じた最善の医療が常に提供できるよう、そしてより円滑に展開できるよう、全職種でチーム一丸となり引き続き努力していきます。
また、てんかん発作に対する入院診療に関しては、患者さんの年齢、性別、発作持続時間、初発もしくは再発、内服状況により方針は異なります。入院早期より患者さん・家族に適切に情報提供を行った上で、最適な治療を一緒に選択し、速やかに自宅退院できるよう心がけています。
呼吸器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040080x099x0xx 肺炎、急性気管支炎、急性細気管支炎(15歳以上)の治療 76 15.55 14.34 6.58% 71.84  
040040xx99100x 肺の悪性腫瘍の精査・治療に気管支鏡検査を行ったもの 68 3.21 3.29 0.00% 68.10  
040110xxxxx0xx 間質性肺炎の治療 50 23.52 20.63 8.00% 73.22  
【解説】
当院はこの医療圏の、呼吸器科を有する中核病院であり、肺炎などの呼吸器感染性疾患の重症の患者さんが集中する傾向があります。またまた高齢者においては、肺炎が治癒しても、衰弱がひどく数週間の機能回復訓練では退院できない場合があり、やむなく長期療養型医療施設に転院していいただく場合もあります。
肺の悪性腫瘍に関して、これは気管支鏡検査やCTガイド下肺生検という診断のための入院期間を示しており、安全を期するため、検査の前日に入院していただいております。また検査の翌日には検査による体の重大なダメージ(検査合併症)が無いかどうか、胸部レントゲン撮影を行ったりして確認してからご退院いただくので、基本的には3日間の入院期間となっております。
間質性肺炎とは、未だに原因がよくわかっていない進行性の肺の自己免疫疾患です。発病してすぐ入院となる割合は少なく、外来通院中に感冒などの気道の感染やストレスなどで、急激に悪化して入院となる場合の方が多いですが、重症になりがちで在院日数も比較的長期になる傾向があります。
消化器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060100xx03xx0x 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。)の治療にて内視鏡的消化管止血術等を行ったもの 245 3.11 2.76 0.00% 64.64  
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎の治療にて内視鏡的胆道ステント留置術等を行ったもの 66 12.35 10.93 9.09% 73.91  
060050xx97x0xx 肝・肝内胆管の悪性腫瘍(続発性を含む。)の治療にて血管塞栓術等を行ったもの 44 10.18 11.98 2.27% 73.02  
【解説】
消化器内科の最も多い症例は、大腸腫瘍(ポリープなど)に対する内視鏡治療の症例となります。
大腸内にできた腫瘍を内視鏡を用いて摘出する治療です。
大腸内視鏡治療に次ぐ症例は、胆管炎、胆石などの胆道疾患です。胆石が胆管に落下し胆管結石となり、その石で胆管が詰まって炎症が起きた症例に、内視鏡を用いて胆管にチューブを留置したり、石を取り除いたりする治療を行っています。
その次には、肝臓がんの治療のひとつとして血管造影を用いた化学療法の症例です。肝臓にできた腫瘍まで血管造影でカテーテルを用い、そのカテーテルから抗がん剤を注入し効果的に腫瘍を治療します。
以上のような疾患の治療を行っています。
血液内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
130030xx99x40x 非ホジキンリンパ腫に対しリツキシマブを使用した治療を行ったもの 36 11.36 17.69 0.00% 70.19  
130030xx99x30x 非ホジキンリンパ腫に対し放射線治療を行わず化学療法治療のみを行ったもの 13 11.38 18.19 0.00% 69.15  
130040xx99x50x 多発性骨髄腫、免疫系悪性新生物に対しボルテゾミブを使用した治療を行ったもの - - - - -  
【解説】
血液内科の症例で最も多いのは、悪性リンパ腫による入院です。また、多発性骨髄腫や骨髄異形成症候群などの疾患での入院も増えてきています。当科は東広島のみならず、血液内科のない三次や竹原地域の患者さんも積極的に受け入れ、治療しております。最新の治療薬も積極的に導入し、それぞれの患者さんの個別のご要望にお応えしながら、若年性から高齢者まで幅広く加療しております。
急性白血病の寛解導入療法など侵襲性の高い治療を必要とする患者さんは、広島大学病院などと連携しながら診療しております。造血器腫瘍以外にも、特発性血小板減少性紫斑病、再生不良性貧血などの血液疾患も多く診療しています。

(注)本集計では、実績がある場合でも患者数が10人未満の場合は、DPCコードや名称は記載しておりますが、数値部分はすべて”-”(ハイフン)を記載しております。
循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050070xx01x0xx 頻脈性不整脈に対しカテーテルアブレーションを行ったもの 213 7.09 5.68 0.47% 65.91  
050050xx99100x 狭心症、慢性虚血性心疾患に対し心臓カテーテル検査を行ったもの 97 3.03 3.07 4.12% 67.10  
050130xx99000x 心不全の治療 79 19.99 18.30 7.59% 81.99  
【解説】
当科では,心房細動を始め上室性頻拍症・心室頻拍などに対し、年間200例以上の症例に対しカテーテルアブレーションを行なっています。2015年11月からは、クライオバルーンを導入し、心房細動に対してより確実に短時間での肺静脈隔離が行なえるようになっています。また、発作性のみならず、持続性・慢性心房細動に対しても積極的にアブレーションを行なっており、洞調律維持率も約7割と比較的良好な成績をおさめています。恒久的ペースメーカ移植術,ICD移植術,両心室ペーシングについても適応を吟味し積極的に行なっています。
狭心症、慢性虚血性心疾患では冠動脈CTや心筋シンチグラフィーで冠動脈病変の存在が疑われる場合、心臓カテーテル検査を行って血行再建の適応や方法を検討しています。心臓カテーテル検査件数は年間350~400件程度で冠ステント留置術を中心としたカテーテル治療を年間130~150件程度行なっています。
心不全では、ガイドラインに準拠した薬物治療や運動療法に加え和温療法を導入しています。和温度療法は、治療中の負担がほとんど無いため、病状や年令などの問題で運動療法を行なうことが難しい患者さんやにも安全に行なうことができます。

*和温療法とは、専用の和温療法器を用い「心身を和ませる温度で全身を15分間均等加温室で保温し、深部体温を約1.0~1.2度上昇させた後、さらに30分間の安静保温で和温効果を持続させ、終了時に発汗に見合う水分を補給する治療法」です。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
140010x199x00x 妊娠期間短縮による新生児の低出産体重に関連する障害に対する治療(出生時体重2500g以上) 218 3.64 6.17 0.00% 0.00  
040080x1xxx0xx 小児(15歳未満)の肺炎、急性気管支炎、急性細気管支炎の治療 115 4.77 5.72 0.00% 3.09  
140010x299x0xx 妊娠期間短縮による新生児の低出産体重に関連する障害に対する治療(出生時体重1500g以上2500g未満) 47 7.81 11.59 0.00% 0.00  
【解説】
小児科では、新生児から中学校3年生までを対象にしています。
当院に周産期センターが開設され、分娩を開始して5年目になります。
現在は、在胎34週以上の赤ちゃんが対象ですが、新生児の入院が増えてきています。帝王切開で出生した赤ちゃんは、1日入院して経過をみるようにしていますが、低出生体重の赤ちゃんや、低血糖、黄疸、呼吸障害の赤ちゃんなどの治療も行っています。
周産期センター以外の小児科では、肺炎や気管支炎などの呼吸器感染症の症例が多くなっています。特にRSウィルスやマイコプラズマなどが流行すると入院患者さんが増える傾向にあり、入院も乳幼児の方が多くなります。適切な治療を行いスムーズに退院できるよう努めています。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060335xx0200xx 胆嚢水腫・胆嚢炎等の 腹腔鏡下胆嚢摘出術等を行う治療 78 9.35 7.84 0.00% 63.91  
060160x002xx0x 鼠径ヘルニア(15歳以上) のヘルニア手術を行う治療 76 5.79 5.14 1.32% 68.78  
060035xx99x50x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍のアバスチン等を使用した抗がん剤治療 70 3.87 4.53 0.00% 71.71  
【解説】
外科で担当する症例の代表は、胆嚢結石症、鼠径ヘルニア、大腸癌などです。
胆嚢結石症の治療は胆嚢摘出術ですが、急性胆嚢炎を含めほとんどを腹腔鏡下胆嚢摘出術で行っています。手術後の疼痛も軽く、約1週間で退院となります。
鼠径ヘルニアは「脱腸」とも呼ばれる疾患ですが、当院では主に腰椎麻酔(下半身の麻酔)で行っており、数日で退院可能です。
大腸癌に対しては、大腸癌治療ガイドラインに従い、手術(開腹または腹腔鏡)、化学療法、放射線治療を適切に選択するよう心掛けています。当院は大腸癌研究会の施設会員であり積極的に参加・発表し、最新の情報も収集するようにしております。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節大腿近位骨折により人工骨頭挿入術等を行ったもの 99 30.73 28.70 86.87% 81.29  
160740xx97xx0x 肘関節周辺の骨折または脱臼により骨接合術等を行ったもの 33 4.27 5.41 0.00% 19.67  
070160xx01xxxx 上肢末梢神経麻痺により手根管開放手術等を行ったもの 23 5.13 5.88 0.00% 68.35  
【解説】
最上位の股関節大腿近位骨折により人工骨頭挿入術をおこなった患者さんの多くは、高齢化に伴う骨粗鬆症の影響で骨折を発症し手術を要した症例です。
第二位の肘関節周囲の骨折や脱臼により手術をおこなった患者さんに多く認められるのは、やはり高齢化に伴う骨粗鬆症患者で、この外傷は転倒に伴い多く発症しています。さらに当院には手肘専門医がおり医療圏以外からも多くの紹介患者を受けています。
第三位の手根管症候群に関しましては、当院では、通常の手根管解放術・鏡視下手根管解放術を行っており、それぞれ良好な成績を上げています。
当院におきまして、外傷患者、慢性疾患、いずれも対象とし、幅広く患者を受け入れています。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010040x099x00x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)に対しての治療 46 21.04 19.32 41.30% 61.78  
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷に対しての治療で穿頭ドレナージ等行ったもの 41 12.37 10.02 17.07% 70.83  
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷に対しての治療 34 7.00 7.52 14.71% 50.47  
【解説】
当院は東広島市とその周辺地域における頭部外傷および脳卒中の2次救急を診療する唯一の医療機関であります。このため、頭蓋・頭蓋内損傷あるいは非外傷性頭蓋内血腫を有する疾患を診療する機会が多い状況です。これらの疾患に対して、交代制で24時間いつでも対応できるようにしており、緊急手術、t-PA治療を速やかに行い、早期リハビリを行う体制を整えています。
呼吸器外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx97x0xx 肺の悪性腫瘍に対して胸腔鏡下にて肺切除等を行ったもの 52 14.98 13.03 0.00% 67.33  
040200xx01x01x 気胸に対しての治療で気腫性肺嚢胞の切除術等を行ったもの 21 9.14 15.77 0.00% 21.24  
040200xx99x00x 気胸に対しての治療 - - - - -  
【解説】
肺悪性腫瘍:
肺の悪性腫瘍が疑わしい場合には、可能であれば気管支鏡による確定診断を試みます。場合によっては超音波内視鏡を使用した縦隔リンパ節生検PET/CT検査を行い、正しい臨床的進行度の評価と、心肺機能などの全身状態を評価し適切な治療方針の決定を心がけています。腫瘍の性状や大きさによって、肺の部分的な切除から、肺葉切除を主に胸腔鏡下に行っております。また病状の広がりによっては、周囲の組織の合併切除や気管支形成術を考慮し、必要によっては術前・術後の追加治療(放射線治療、抗がん剤治療)の併用を行うこともあります。

気胸:
多くの若年男性の原発性自然気胸に対しては、自宅安静、入院加療、胸腔ドレナージ等を患者さんの病状及び要望を考慮し初期対応を行うようにしています。場合によっては胸腔ドレナージを行いながら携帯型一方弁をつけて外来にて経過を見させていただくこともあります。手術が必要と判断された際には胸腔鏡下に原因と考えられる嚢胞の切除に加え、嚢胞の焼灼や、肺表面に吸収性人工線維布を用いて補強し再発の予防を試みています。 年齢の高い方の続発性気胸の場合には様々な原因疾患が並存しており、手術加え、癒着剤を用いた胸膜癒着療法や気管支塞栓術などを組み合わせて治療を行っております。

(注)本集計では、実績がある場合でも患者数が10人未満の場合は、DPCコードや名称は記載しておりますが、数値部分はすべて”-”(ハイフン)を記載しております。
心臓血管外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050180xx97xx0x 静脈・リンパ管疾患に対して下肢静脈瘤切除等を行ったもの 38 3.11 3.46 0.00% 65.21  
050170xx03000x 閉塞性動脈疾患に対して四肢の血管拡張術・血栓除去術を行ったもの 16 4.94 5.99 0.00% 73.63  
050163xx03x0xx 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤に対してステントグラフト内挿術を行ったもの 11 11.45 13.19 0.00% 80.36  
【解説】
心臓血管外科は、心臓、大血管、末梢血管疾患の診療をしております。開設以来体外循環を使用し心停止下に心臓、大動脈の手術や末梢血管の手術などを行っております。当科の領域では、近年は胸部・腹部大動脈瘤のステントグラフト治療や末梢血管、下肢静脈瘤の血管内治療など、新しい治療法が保険適応となっております。新しい治療は、今までの切開して治療する方法から血管の中から治療する方法へと変化しております。血管内治療は大きく切開したり心臓を止めたりしないため低侵襲であり、今後増加する高齢の患者様にも安心して受けて頂ける治療法です。そして結果的に高齢の患者様でも入院日数は短く、元の生活に復帰できる可能性が高い治療法です。今後も技術の進歩に伴い今まで不可能であったことが可能になり、新しい治療法が導入される見込みです。当院でも積極的に新しい血管内治療を取り入れ、患者様に提供できるようにしていきたいと思っております。
皮膚科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080020xxxxxxxx 帯状疱疹の治療 17 9.71 8.97 0.00% 59.06  
080011xx99xxxx 急性膿皮症の治療 16 9.38 11.97 0.00% 54.19  
080007xx010xxx 皮膚の良性新生物の治療で腫瘍摘出術等を行ったもの 13 4.15 4.38 0.00% 45.08  
【解説】
症状が重症な帯状疱疹、炎症が高度な急性膿皮症(蜂窩織炎、丹毒等)は、入院の上、それぞれ抗ウイルス剤点滴、抗生剤点滴等による入院加療を行っております。また、皮膚の良性新生物、皮膚・皮下腫瘍摘出術は、腫瘍自体が大きく、局所麻酔では対応できないものを中心に、入院の上、全身麻酔下あるいは脊椎麻酔下、摘出術を行っています。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110080xx991xxx 前立腺の悪性腫瘍に対する精査・診断にて前立腺生検を行ったもの 134 2.01 2.72 0.00% 68.20  
110070xx0200xx 膀胱腫瘍・悪性腫瘍に対し経尿道的手術を行ったもの 68 9.34 7.59 0.00% 74.75  
11012xxx020x0x 上部尿路疾患に対し経尿道的尿路結石除去術等を行ったもの 26 5.38 5.91 0.00% 61.96  
【解説】
最も多い入院は、前立腺癌の疑いで前立腺針生検目的で入院される患者さんです。前立腺特異抗原で前立腺癌が疑われ1泊2日の検査入院です。
2番目に多いのは、膀胱癌の患者さんで経尿道的膀胱腫瘍切除術を受けるための入院で約1週間の入院となります。
3番目に多いのは、腎尿管結石に対する経尿道的尿路結石除去術を受ける患者さんです。約5日間の入院となります。
産婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120170xx99x0xx 早産、切迫早産における周産期管理 49 15.47 20.87 12.24% 31.22  
120060xx02xxxx 子宮の良性腫瘍に対して腹腔鏡下腟式子宮全摘術等を行ったもの 30 9.83 6.34 0.00% 42.43  
120060xx01xxxx 子宮の良性腫瘍に対して子宮全摘術等を行ったもの 30 11.07 10.18 0.00% 45.87  
【解説】
産科のうち 正常分娩はこの表には掲載されないため、保険診療としてもっとも多い診断は 切迫早産(早産)となります。切迫早産(早産になりそうな症例)に対しては、できるだけ妊娠継続できるように加療しますが、早産となった場合には 小児科と連携して対応します。
婦人科のうち子宮の良性腫瘍としては主に子宮筋腫に対し、子宮全摘術の場合は腹腔鏡を用いた腹腔鏡 (補助) 下子宮全摘術を、また、子宮温存が必要な場合は 腹腔鏡(補助)下筋腫核出術を行っています。
また、腹腔鏡困難例 子宮脱合併例に対しては 開腹もしくは膣式による子宮全摘術、筋腫核出術を行っています。
耳鼻咽喉科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030230xxxxxxxx 扁桃、アデノイドの慢性疾患に対する治療 96 8.85 8.20 1.04% 18.64  
030250xx991xxx 睡眠時無呼吸に対し終夜睡眠ポリグラフィー検査を行ったもの 42 2.00 2.07 0.00% 59.57  
030240xx99xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎の治療 30 6.67 5.53 0.00% 31.70  
【解説】
当院で最も多い疾患は扁桃・アデノイドの慢性疾患となっております。
慢性扁桃炎・扁桃肥大に対して口蓋扁桃摘出術、アデノイド増殖症に対してアデノイド切除術を行なっています。小児に対しての手術も積極的に行っており、平均年齢は18.64歳となっております。
2番目に多いのは睡眠時無呼吸に対してのPSGとなっております。
睡眠時無呼吸の診断のために1泊入院にてPSGを施行しております。
3番目に多いのは、扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎等の急性炎症となっております。
重症例に対して入院加療を行なっております。

初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード

  初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 34 27 28 44 - 33 1 7
大腸癌 15 43 33 109 - 131 2 7
乳癌 37 101 23 - - 24 1 7
肺癌 43 13 52 66 - 88 1 7
肝癌 - 13 12 14 - 64 2 5
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
【解説】
消化器内科・外科では胃癌、大腸癌、肝癌の患者さんを、一般外科では乳癌の患者さんを、呼吸器内科・外科では肺癌の患者さんを多く診療しています。その中でも初発・再発を合わせて、大腸癌の患者さんが最も多く、次いで肺癌、乳癌となっています。
当院での癌症例を病期分類で見た場合、乳がんを除いて、進行癌の割合が非常に多いことが判ります。つまりⅢ期やⅣ期といった患者さんの数も少なくはなく、手術や化学療法、放射線治療など患者さんの状態に合わせた幅広い治療を実施しています。
肝癌は治療後に再発することが多い病気です。当院の患者さんも肝癌初発治療後の再発として、入院治療される方の割合が多いことが分かります。
当院は、がん診療連携拠点病院の機能を備えており、緩和ケアチームの活動も含め、総合的ながん医療を提供しています。

(注)本集計では、患者数が10人未満の場合は、”-”(ハイフン)を記載しております。

成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード

  患者数 平均
在院日数
平均年齢
重症度 0 14 9.93 55.29
重症度 1 24 14.21 69.21
重症度 2 33 17.27 76.66
重症度 3 17 16.65 83.65
重症度 4 12 25.42 83.50
重症度 5 - - -
不明 - - -
【解説】
肺炎は日本人の死因の第3位を占める、重要な病気です。市中肺炎とは、病院に入院中とかではなく、日常生活を送っているなかで罹患した肺炎の事を言います。
20歳以上の成人市中肺炎は、日本呼吸器学会によって重症度が設定されており、年齢(70歳以上かどうか)、脱水状態、呼吸不全、意識障害、血圧低下有無という5項目がどれだけ当てはまるかによって評価されています。重症度が0や1であっても、咳、発熱、食欲不振などの症状が重ければ、入院治療となっています。
当院においても、重症度が高くなるにつれ、年齢、在院日数も上がる傾向があります。また高齢者においては、肺炎が治癒しても、衰弱がひどくすぐに退院できない場合が稀ならずあり、機能回復のためのリハビリテーションを受けていただく場合があることも、在院日数が長くなる理由のひとつです。

(注)本集計では、患者数が10人未満の場合は、”-”(ハイフン)を記載しております。

脳梗塞のICD10別患者数等ファイルをダウンロード

ICD10 傷病名 発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
G45$ 一過性脳虚血発作及び関連症候群 3日以内 - - - -
その他 - - - -
G46$ 脳血管疾患における脳の血管(性)症候群 3日以内 - - - -
その他 - - - -
I63$ 脳梗塞 3日以内 135 26.76 74.06 44.44%
その他 10 19.10 68.50 30.00%
I65$ 脳実質外動脈の閉塞及び狭窄,脳梗塞に至らなかったもの 3日以内 - - - -
その他 19 9.63 69.79 0.00%
I66$ 脳動脈の閉塞及び狭窄,脳梗塞に至らなかったもの 3日以内 - - - -
その他 - - - -
I675 もやもや病<ウイリス動脈輪閉塞症> 3日以内 - - - -
その他 - - - -
I679 脳血管疾患,詳細不明 3日以内 - - - -
その他 - - - -
【解説】
平成27年度の脳梗塞に関する分類においては、脳梗塞入院はI63$に分類されます。
当院に入院された脳梗塞患者さんのうち、発症から3日以内の急性期の患者さんが90%を占めていました。平均年齢は約75歳と高齢者の方が多くなっています。当院では、約20~30日の入院期間で治療とリハビリテーションを行い、約4割の方が脳卒中地域連携パスを用い、地域の回復期リハビリテーション病院もしくは長期療養型病院へ転院されています。

(注)本集計では、患者数が10人未満の場合は、”-”(ハイフン)を記載しております。

診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位3位まで)ファイルをダウンロード

外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 100 2.36 8.95 2.00% 64.23  
K6335 ヘルニア手術 鼠径ヘルニア 87 1.09 4.69 2.30% 65.36  
K4762 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの) 45 2.58 9.89 0.00% 62.44  
【解説】
当院外科では消化器外科、乳腺甲状腺外科を扱います。また当院腎臓内科と協力して、内シャントや腹膜透析用チューブ挿入を行っています。
手術患者が一番多いのは、腹腔鏡下胆嚢摘出術です。胆石症の待機手術はもちろん、手術適応のある急性胆嚢炎症例も発症早期に可能な限り腹腔鏡にて対応しています。
次に手術患者が多いのは鼠径ヘルニア手術です。手術後に自然な感触を保てるよう工夫しています。
3番目に手術患者が多いのは乳房部分切除術です。乳癌の患者さんが対象で、手術中に脇の下のリンパ節に転移があるかどうか顕微鏡で調べます。転移が無いことを確認して腋窩郭清は省力可能と判断しています。
2016年8月より手術室が増え、さらなる手術件数の増加が期待されます。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術(大腿) 55 7.62 35.65 76.36% 80.22  
K0811 人工骨頭挿入術(股) 54 8.28 22.48 90.74% 81.26  
K0462 骨折観血的手術(前腕) 27 2.33 11.11 11.11% 46.33  
【解説】
上位3位は、大腿骨転子部骨折に対する骨接合術患者、大腿骨頚部骨折に対し人工骨頭挿入術をおこなった患者、撓骨遠位端骨折に対し骨接合術を行った患者です。
それぞれが多くが高齢骨粗鬆症患者の転倒によって起こったものです。社会の高齢化に伴い、外傷を扱う施設においては、今後も増加が危惧されます。
また幼小児の転倒においても、前腕骨骨折きたす例が多く、手術を必要とする症例も多くあります。
手術は上記以外にも、手の外科手術、脊椎手術、人工関節など広く行っています。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 46 0.20 17.11 28.26% 76.37  
K1771 脳動脈瘤頸部クリッピング(1箇所) 21 2.62 37.05 33.33% 62.81  
K1692 頭蓋内腫瘍摘出術(その他のもの) 18 12.44 31.83 33.33% 67.22  
【解説】
慢性硬膜下血腫先行洗浄術:
局所麻酔下に一側の前頭部ないし頭頂部に約4cmの皮膚切開を儲け、直下の頭蓋骨に直径1cm程の穴を開けます。その後、硬膜を十字切開し、更に血腫皮膜を切開すると血腫が流出してきます。この血腫を吸引操作で抜去し、血腫腔を生理的生食で十分洗浄します。洗浄後は頭皮を縫合し手術を終了します。手術時間は1時間程度です。

脳動脈瘤頚部クリッピング術:
破裂動脈瘤(くも膜下出血)および未破裂脳動脈瘤に対する開頭手術です。全身麻酔下に前頭、側頭部ないし両側前頭部を開頭し、硬膜を切開した後、手術用顕微鏡を用い、シルビウス裂ないし半球間裂を剥離して脳動脈瘤に到達、動脈瘤の頚部に手術用のクリップをかけて、動脈瘤内の血流を遮断し破裂を防止します。クリップがかかった後は硬膜を縫合、骨片をプレートで固定し、筋肉、頭皮を縫合して手術を終了します。手術時間は4-8時間程度です。

頭蓋内腫瘍摘出術:
グリオーマなどの悪性脳腫瘍および髄膜腫、神経鞘腫などの良性脳腫瘍に対して行う開頭手術です。全身麻酔下に腫瘍の存在する近傍を開頭し、硬膜を切開した後、手術用顕微鏡を用いて腫瘍を摘出していきます。腫瘍摘出には超音波破砕装置(キューサー)を用いることが多く、良性腫瘍の場合は腫瘍のみ、悪性腫瘍の場合でも可能な限り正常脳は残すように摘出を行っていきます。腫瘍摘出後は硬膜を縫合、骨片をプレートで固定し、筋肉、頭皮を縫合して手術を終了します。手術時間は5-10時間と症例により異なります。
呼吸器外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K514-23 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術 肺葉切除又は1肺葉を超えるもの 25 3.16 16.72 0.00% 69.88  
K5131 胸腔鏡下肺切除術 肺嚢胞手術(楔状部分切除によるもの) 20 4.15 5.25 0.00% 21.20  
K514-22 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(区域切除) - - - - -  
【解説】
肺悪性腫瘍手術:
肺悪性腫瘍手術については、部分切除、区域切除、肺葉切除及びリンパ節郭清については胸腔鏡下または胸腔鏡併用で手術を施行し、できるだけ痛みの少ない手術を心がけています。原発性肺癌に対しては、原則として肺葉切除を基本としておりますが、肺機能の低い場合や小型の早期肺癌が疑わしい場合には部分切除や区域切除などの縮小手術を選択する場合もあります。気管支形成術や周囲組織の合併切除も必要に応じて行っております。

気胸:
気胸に対する手術はほぼ全例、胸腔鏡下肺部分切除を行い、小さな嚢胞はできるだけ焼灼を行って処理を行うようにしています。また肺嚢胞の生じやすい部分を吸収性人工線維布を用いて補強したり、術中癒着療法を併用して再発率をできるだけ低下させるよう注意をしています。また当院では麻酔科の協力も得て、嚢胞を生じやすい上葉を十分に観察処理するための工夫として選択的肺葉換気を行い、さらに手術の効果が上がるように心がけております。

(注)本集計では、実績がある場合でも患者数が10人未満の場合は、Kコードや名称は記載しておりますが、数値部分はすべて”-”(ハイフン)を記載しております。
心臓血管外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K617-4 下肢静脈瘤血管内焼灼術 34 1.00 2.38 0.00% 64.62  
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 18 1.78 5.17 0.00% 72.94  
K6171 下肢静脈瘤手術(抜去切除術) 18 1.00 2.17 0.00% 68.67  
【解説】
心臓血管外科は、心臓、大血管、末梢血管疾患の診療をしております。開設以来体外循環を使用し心臓を止めて心臓や大動脈の手術を行ったり、末梢血管のバイパス手術などを行っております。近年は胸部・腹部大動脈瘤のステントグラフト治療や末梢血管、下肢静脈瘤の血管内治療など、新しい治療法が保険適応となっております。血管内治療は以前からの切開して行う治療に比較して低侵襲であり、今後増加する高齢の患者様にも安心して受けて頂ける治療です。そして結果的に入院日数は短く、元の生活に復帰できる可能性が高い治療法です。今後も新しい治療法が導入されていきますので、当院でも積極的に取り入れて患者様に提供できるようにしていきたいと思っております。
皮膚科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0072 皮膚悪性腫瘍切除術(単純切除) 22 0.59 12.18 4.55% 78.41  
K0063 皮膚,皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(長径6㎝以上) 15 0.53 4.73 0.00% 50.87  
K013-21 全層植皮術 25平方センチメートル未満 - - - - -  
【解説】
近隣の病院やクリニックより皮膚悪性腫瘍手術目的とした患者さんの紹介を受けるため、皮膚悪性腫瘍切除術の患者数が多くなっております。皮膚悪性腫瘍(主に有棘細胞癌、基底細胞癌等)や腫瘍自体が大きく全身麻酔や脊椎麻酔が必要な手術症例は入院加療を基本とし、皮膚悪性腫瘍症例の一部には、放射線療法を併用しています。また、皮膚悪性腫瘍を切除した場合に生じる皮膚欠損に対し、多くは全層植皮術での創閉鎖を行っています。

(注)本集計では、実績がある場合でも患者数が10人未満の場合は、Kコードや名称は記載しておりますが、数値部分はすべて”-”(ハイフン)を記載しております。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 電解質溶液利用のもの 73 2.88 8.53 0.00% 74.40  
K7811 経尿道的尿路結石除去術 レーザーによるもの 26 1.54 3.85 0.00% 61.96  
K768 体外衝撃波腎・尿管結石破砕術(一連につき) 24 0.04 2.00 0.00% 51.29  
【解説】
最も多い手術は、膀胱癌に対する経尿道的手術です。
2番目に多い手術は、尿路結石に対する経尿道的尿路結石手術で、主にレーザーを用いて砕石しております。
3番目に多い手術は、尿路結石に対する体外衝撃波破砕術です。
産婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡によるもの) 39 1.69 7.90 0.00% 44.62  
K877 子宮全摘術 28 1.86 9.25 3.57% 48.89  
K867 子宮頸部(腟部)切除術 25 1.88 2.96 0.00% 36.88  
【解説】
手術で最も多いのは 良性卵巣腫瘍に対する 卵巣腫瘍核出術(腫瘍部分のみ切除する手術)もしくは 付属器摘出術(腫瘍側の卵巣・卵管を全摘出する手術)です。
子宮良性腫瘍(筋腫など)に対し、子宮の大きさや筋腫の部位により可能であれば腹腔鏡下に子宮全摘術を行いますが、主に巨大筋腫例に対しては開腹による子宮全摘術を行っています。
また 子宮頚部異形成(CIN)および上皮内癌(CIS)に対しては、 子宮温存手術である子宮頚部(膣部)切除を行っています。
耳鼻咽喉科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K3772 口蓋扁桃手術(摘出) 101 1.05 8.23 0.99% 18.58  
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術Ⅲ型(選択的(複数洞)副鼻腔 30 1.17 7.63 0.00% 61.77  
K309 鼓膜(排液,換気)チューブ挿入術 11 1.00 2.45 0.00% 4.45  
【解説】
当科で最も多い手術は口蓋扁桃摘出術となっております。
年間100例程度となっており、クリニカルパスを導入し運用を行なっております。

2番目に多い手術は内視鏡下鼻・副鼻腔手術となっております。
現状にて慢性副鼻腔炎に対して全例内視鏡下での手術を行っております。

3番目に多い手術は鼓膜チューブ挿入術で、小児例に対して入院のもと手術をおこなっております。
そのために平均年齢4.45歳となっております。
腎臓内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K610-3 内シャント設置術 37 6.86 22.73 8.11% 68.14  
K616-4 経皮的シャント拡張術・血栓除去術 - - - - -  
K6072 血管結紮術 その他のもの - - - - -  
【解説】
当院は末期腎不全の患者に血液透析療法を導入する基幹病院です。このためバスキュラーアクセス(内シャント)を造設する処置が突出して多い処置件数となっています。バスキュラーアクセス造設術の件数とほぼ一致して血液透析導入患者数がカウントされます。
またこれらのバスキュラーアクセスについては、径の太い針で頻回に穿刺するため、使用の経過中に不具合(閉塞、狭窄、脱血不良、編血静脈圧上昇、穿刺困難、前腕~上腕腫脹など)を呈しやすく、これらについて主として外来でバスキュラーアクセスインターベンション(VAIVT)治療を行っています。年間約200件程度のVAIVT件数は県下でも比較的多く、当院でのみ可能なVAIVT処置(中枢側病変)などもあり、重要な役割を担っています。

(注)本集計では、実績がある場合でも患者数が10人未満の場合は、Kコードや名称は記載しておりますが、数値部分はすべて”-”(ハイフン)を記載しております。
消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的結腸ポリープ・粘膜切除術 長径2センチメートル未満 194 1.14 2.16 0.00% 65.86  
K721-21 内視鏡的大腸ポリープ切除術 長径2センチメートル未満 48 0.98 2.00 0.00% 63.52  
K6872 内視鏡的乳頭切開術 胆道砕石術を伴うもの 29 1.31 10.14 13.79% 72.31  
【解説】
消化器内科では、大腸ポリープや大腸腫瘍に対する内視鏡的結腸ポリープ・粘膜切除術の症例が最も多くなっています。この手術は部位や大きさで分類されていますが、結腸、大腸で上位・2位を占め消化器内科で多く施行されています。この治療には2泊3日の入院が原則となっています。ほとんどの症例が3日で退院しています。
その次に多いのが内視鏡的乳頭切開術です。総胆管結石などの胆道疾患に対し内視鏡を用いて総胆管の出口である乳頭を電気メスで切開し、胆道内の石を取り除く道具を挿入し、総胆管の結石を取り除く治療です。複数回になったり、術後の様々な合併症も伴うため、入院日数が長くなる傾向があります。
循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5951 経皮的カテーテル心筋焼灼術 心房中隔穿刺又は心外膜アプローチを伴うもの 173 1.54 6.35 0.58% 66.66  
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術 その他のもの 48 2.71 5.00 0.00% 68.17  
K5952 経皮的カテーテル心筋焼灼術 その他のもの 47 2.06 4.66 0.00% 63.55  
【解説】
当科では、狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患に対して経皮的冠動脈ステント留置術による血行再建を積極的に行なっています。狭心症では、冠動脈造影所見だけではなく、心筋シンチグラフィーや冠血流予備量比を用いて治療の適応を判断しています。心筋梗塞では少しでも早く治療を行なう必要があるため、常に緊急カテーテル検査が行なえる体制を整えており、大部分の症例で病院到着後90分以内に血行再建を終えています。
不整脈部門においては、心房細動を始め上室性頻拍症。心室頻拍などに対し、年間200例以上の症例に対しカテーテルアブレーションを行なっています。2015年11月からは、クライオバルーンを導入し、心房細動に対してより確実に短時間での肺静脈隔離が行なえるようになっています。また、発作性のみならず、持続性・慢性心房細動に対しても積極的にアブレーションを行なっており、洞調律維持率も約7割と比較的良好な成績をおさめています。恒久的ペースメーカ移植術、ICD移植術、両心室ペーシングについても適応を吟味し積極的に行なっています。

その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード

DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる 11 0.12%
180010 敗血症 同一 - -
異なる 14 0.16%
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 19 0.22%
異なる - -
【解説】
厚生労働省による平成26年度の全国のDPC対象病院データ集計では、全症例に対する割合は播種性血管内凝固が0.17%、敗血症は0.56%、その他の真菌症は0.04%、手術・処置等の合併症:0.70%であり、当院では、すべての項目において全国平均以下となっています。
本指標は、臨床上ゼロにはなりえないものですが、重篤な主疾患の合併症として発症しているケースが多いため、ゼロを目指すべく努めています。

(注)本集計では、症例数が10未満の場合は、”-”(ハイフン)を記載しております。
更新履歴
2016.09.27
平成27年度データを公開しました。